飴だま1 糖果1

飴だま1 糖果1

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春(はる)のあたたかい日(ひ)のこと、わたし舟(ぶね)にふたりの小(ちい)さな子(こ)どもをつれた女(おんな)の旅人(たびびと)がのりました。
 舟(ふね)が出ようとすると、
「おオい、ちょっとまってくれ。」
と、どての向(む)こうから手(て)をふりながら、さむらいがひとり走(はし)ってきて、舟(ふね)にとびこみました。
 舟(ふね)は出(で)ました。
 さむらいは舟(ふね)のまん中(なか)にどっかりすわっていました。ぽかぽかあたたかいので、そのうちにいねむりをはじめました。
 黒(くろ)いひげをはやして、つよそうなさむらいが、こっくりこっくりするので、子(こ)どもたちはおかしくて、ふふふと笑(わら)いました。
 お母(かあ)さんは口に指(ゆび)をあてて、
「だまっておいで。」
といいました。さむらいがおこってはたいへんだからです。
 子どもたちはだまりました。
 しばらくするとひとりの子どもが、
「かあちゃん、飴(あめ)だまちょうだい。」
と手をさしだしました。
 すると、もうひとりの子どもも、
「かあちゃん、あたしにも。」
といいました。
 お母(かあ)さんはふところから、紙のふくろをとりだしました。ところが、飴(あめ)だまはもう一つしかありませんでした。
「あたしにちょうだい。」
「あたしにちょうだい。」
 ふたりの子どもは、りょうほうからせがみました。飴(あめ)だまは一つしかないので、お母さんはこまってしまいました。

 

在一个暖和的春日,我的船上来了一位女游客,她带着两个小孩。船将要出发的时候。传来了一个声音说“喂,等等我。”对岸有一个武士边挥手边跑了过来,跳上了船。船出发了。武士在船的正中央正经危坐,由于天气很暖和,武士打起了瞌睡。看起来胡子浓密,很强壮的武士,头一点一点得打瞌睡。两个孩子觉得很搞笑,嘻嘻哈哈的笑了起来。母亲把手指放在嘴边,对他们说:“安静一点儿!”要是武士生气了,会很可怕的。孩子们安静了下来。过了一会,一个孩子说:“妈妈,给我颗糖。”便伸出的手。另一个孩子也说:“妈妈,我也要。”那个母亲从一个包裹中取出一个纸包。不过糖只剩一颗了。“给我。”“我要。”两个孩子左右夹击。糖只剩一个了,母亲左右为难。



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