ごん狐(6)

ごん狐(6)

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やがて、白い(しろい)着物(きもの)を着た(きた)葬列(そうれつ)のものたちがやって来る(くる)のがちらちら見えはじめました(みえはじめました)。話声(はなしごえ)も近く(ちかく)なりました。葬列(そうれつ)は墓地(ぼち)へはいって来ました(きました)。人々が通った(とおった)あとには、ひがん花(ばな)が、ふみおられていました。 ごんはのびあがって見ました(みました)。兵(ひょう)十(じゅう)が、白い(しろい)かみしもをつけて、位牌(いはい)をささげています。いつもは、赤い(あかい)さつま芋(いも)みたいな元気(げんき)のいい顔(かお)が、きょうは何(なん)だかしおれていました。 「ははん、死んだ(しんだ)のは兵(ひょう)十(じゅう)のおっ母だ」 (」 )ごんはそう思いながら(おもいながら)、頭(あたま)をひっこめました。 その晩(ばん)、ごんは、穴(あな)の中(なか)で考えました(かんがえました)。 「兵(ひょう)十(じゅう)のおっ母は、床(ゆか)についていて、うなぎが食べたい(たべたい)と言った(いった)にちがいない。それで兵(ひょう)十(じゅう)がはりきり網(はりきりあみ)をもち出したん(もちだしたん)だ。ところが、わしがいたずらをして、うなぎをとって来て(きて)しまった。だから兵(ひょう)十(じゅう)は、おっ母にうなぎを食べさせる(たべさせる)ことができなかった。そのままおっ母は、死んじゃった(しんじゃった)にちがいない。ああ、うなぎが食べたい(たべたい)、うなぎが食べたい(たべたい)とおもいながら、死んだん(しんだん)だろう。ちょッ(ちょっ)、あんないたずらをしなけりゃよかった。」



没过多久,就隐隐约约开始看到身穿白衣的送葬队伍过来,说话声也近了起来。队伍来到墓地,人们走过的地方,彼岸花都被踩踏得东倒西歪。阿权踮起脚来,看到兵十披麻戴孝,手捧灵牌。那张平时好像红薯一样红光满面的脸庞,今儿个也不知怎的变得无精打采,蔫儿了一样。"啊,死的是兵十的妈妈啊。"阿权一边想着,一边缩回了头。


这天夜里,阿权洞里一直想这个事儿:兵十的妈妈躺在床铺上,一定特别想吃鳗鱼。所以兵十才用渔网捕鱼。可是我却做恶作剧,把鳗鱼拿跑了,弄得兵十的妈妈没有吃上鳗鱼。他妈妈肯定是因为这才死的。临死前一定还念叨着好想吃鳗鱼,好想吃鳗鱼。哎,我要是没做那个恶作剧就好了。


日文:新美南吉


中文:郑贤达


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