20180824天声人语-小帆

20180824天声人语-小帆

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(天声人語)川のほとりで

2018年8月24日 金曜日

 1904年生まれの作家の幸田文(こうだあや)は、東京・向島(むこうじま)で育ち、隅田川(すみだがわ)に親しんだ。子どもの頃によく、洪水ごっこをして遊んだという。雨風の音を口ずさんだり、着物をまくって歩く格好をしたり。避難者への炊(た)き出(だ)しのまねもした▼

親に見つかると「縁起でもない」と叱られたが、ひどい洪水は頻繁(ひんぱん)に起きていた。台風の時期になると、避難用の舟を備(そな)える家があり、いかだを作れるよう板や丸太(まるた)を用意する家があったと随筆(ずいひつ)に書いている▼

幸田の時代に比べて治水(ちすい)は格段に良くなったとはいえ、土地の低さに変わりはない。隅田川や荒川(あらかわ)の周辺にある5区が22日、経験のない巨大台風に見舞われた際の被害想定を発表した。250万人の避難が必要になるという▼

最大で10メートルまで浸水し、2週間以上も水が引かない地域があるというから、西日本豪雨を上回る想定だ。避難勧告に沿って埼玉や千葉などに電車や徒歩で向かうよう求めるが、避難先は自分で見つけてほしいという。まるでお手上げ宣言だが、これが現実なのか▼

岡山県倉敷市(くらしきし)の浸水で記憶に新しいのが、ボートで一人ひとりを助ける様子である。それも都心の大人数(おおにんずう)となれば困難か。高いマンションなどにとどまったとしても、電気や水道が止まったらと考えると怖くなる▼

どこまで想定すればいいのか、分からなくなる最近の気象である。強い雨を伴う台風20号が西日本へ北上しており、その行方を気にしながらコラムを書いている。被害のなきことを祈るばかりである。


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