「お父さん」と呼んでみる。お父さん、お父さん。夕焼の空は綺麗です。そうして、夕|靄《もや》は、ピンク色。夕日の光が靄の中に溶けて、にじんで、そのために靄がこんなに、やわらかいピンク色になったのでしょう。そのピンクの靄がゆらゆら流れて、木立の間にもぐっていったり、路の上を歩いたり、草原を撫でたり、そうして、私のからだを、ふんわり包んでしまいます。私の髪の毛一本一本まで、ピンクの光は、そっと幽《かす》かにてらして、そうしてやわらかく撫でてくれます。それよりも、この空は、美しい。このお空には、私うまれてはじめて頭を下げたいのです。私は、いま神様を信じます。これは、この空の色は、なんという色なのかしら。薔薇。火事。虹。天使の翼。大|伽藍《がらん》。いいえ、そんなんじゃない。もっと、もっと神々《こうごう》しい。
「みんなを愛したい」と涙が出そうなくらい思いました。じっと空を見ていると、だんだん空が変ってゆくのです。だんだん青味がかってゆくのです。ただ、溜息ばかりで、裸になってしまいたくなりました。それから、いまほど木の葉や草が透明に、美しく見えたこともありません。そっと草に、さわってみました。
美しく生きたいと思います。
我喊了句“爸爸”。爸爸,爸爸。晚霞映照的天空很美。暮霭是粉红色的。夕阳之光融化到云气里面,洇开,渗出。于是烟霭就变成这么柔软的粉红色了,是这样的吧。那粉红的烟霭悠悠荡荡地流动,一会儿钻进树丛的间隙,一会儿在路面上行进,一会儿又抚摸着草地,然后把我的身体轻柔地包裹起来。粉红色的光静静照着我的每一根头发,温柔地抚摸着。和那相比,还是这天空更美。这是我自出生以来第一次对着天空低头致敬。现在我信神了。这天空的颜色是怎样一种色彩呢?玫瑰。火灾。彩虹。天使之翼。大伽蓝。不,也不是那样,是更为庄严神圣的。
“我要爱这一切。”这样想着,眼泪都快流出来了。盯着天空看,发现天空渐渐改变,慢慢现出了淡青色。我唯有叹息而已,很想脱个精光。还有,在我眼里,树叶和草从没有像现在这样透明,这样美。我轻轻地摸了摸草。
想要美好地活下去。
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