女生徒(八)

女生徒(八)

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  ごはんをすまして、戸じまりして、登校。大丈夫、雨が降らないとは思うけれど、それでも、きのうお母さんから、もらったよき雨傘どうしても持って歩きたくて、そいつを携帯。このアンブレラは、お母さんが、昔、娘さん時代に使ったもの。面白い傘を見つけて、私は、少し得意。こんな傘を持って、パリイの下町を歩きたい。きっと、いまの戦争が終ったころ、こんな、夢を持ったような古風のアンブレラが流行するだろう。この傘には、ボンネット風の帽子が、きっと似合う。ピンクの裾《すそ》の長い、衿《えり》の大きく開いた着物に、黒い絹レエスで編んだ長い手袋をして、大きな鍔《つば》の広い帽子には、美しい紫のすみれをつける。そうして深緑のころにパリイのレストランに昼食をしに行く。もの憂《う》そうに軽く頬杖して、外を通る人の流れを見ていると、誰かが、そっと私の肩を叩《たた》く。急に音楽、薔薇のワルツ。ああ、おかしい、おかしい。現実は、この古ぼけた奇態な、柄《え》のひょろ長い雨傘一本。自分が、みじめで可哀想。マッチ売りの娘さん。どれ、草でも、むしって行きましょう。

      吃完饭后,锁好门去学校。没关系的,虽然也知道不会下雨,但不管怎样都想拿着昨天从妈妈那里要来的这把好雨伞走在路上,便把它带上了。这是妈妈在少女时代用过的一把洋伞。竟然能找到这样有趣的伞,我有些得意。很想拿着这样一把伞走在巴黎的商业街上。等这次战争结束之后,这种像是带着梦想的旧式洋伞应该会流行的吧。这伞和波奈特风格的帽子肯定很搭。穿上裙摆很长、衣领大开的粉色礼服,戴上黑色丝质蕾丝织成的长手套,在帽檐宽大的阔帽上别上一朵美丽的紫罗兰。然后,在绿树成荫的时节到巴黎的餐厅去吃午餐。懒洋洋地轻轻用手托着腮帮,正望着外面走过的人群呢,有人轻轻地拍了拍我的肩膀。瞬间音乐响起,是《玫瑰圆舞曲》。啊,太可笑了,可笑。现实中只是这么一把老旧、奇形怪状的长柄雨伞而已。自己可真够惨的,可怜。卖火柴的小女孩啊。哎呀,还是去拔草吧。


注:

波奈特(bonnet),一种帽式,从头顶到后脑部有一圈突出的帽檐盖住额头,下边用带子打结固定在下巴上。

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