第36回-百物語ー人食い婆と、おつなの頭_前半

第36回-百物語ー人食い婆と、おつなの頭_前半

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用户评论
  • Shersy

    「ヒッヒヒヒ。そんなら、明日の今頃、また来るでな」  おばあさんは灰だらけの口でニヤリと笑い、外へ出て行きました。 次の日、おつなは怖くて仕事も手につきません。  おばあさんが来る頃になると、カヤの実を三粒持って、二階のつづら(→衣服などを入れるかご)の中へ隠れました。  やがて、おばあさんがやってきました。 「おや、いないのか?」  しばらくいろりのまわりを歩いていたおばあさんは、階段を登り始めました。  おつなは、おばあさんを驚かそうとして、  カチン! と、カヤの実を噛みました。  おばあさんは、その音にハッとして足を止めます。 「はて、何の音かな?」

  • Shersy

    むかしむかし、あるところに、おつなという女と、その婿(むこ)が住んでいました。  ある日、婿は仕事で遠くへ行く事になりました。 「なるべく早く戻って来るから、しっかり留守を頼んだぞ」  婿が出かけたあと、おつなは一人でなわを編んでいました。  するとそこへ見知らぬおばあさんがやって来て、おつなの編んでいるなわをいろりにくべたのです。 「なっ、何をするんだよ!」  おつなが止めても、おばあさんは知らん顔です。  そのうちに燃えてしまったなわの灰を、おばあさんはムシャムシャと食べ始めたではありませんか。 「・・・!  おつなはびっくりして逃げ出そうとしましたが、体が震えて立ちあがる事も出来ません

  • Shersy

     おつながつづらの中で手を合わせた時、がばっと、ふたが開いたのです。 「おおっ、いた、いた。今日は、お前を食いに来たよ」  おばあさんはおつなを引きずり出すと、足からムシャムシャ食べ始めて、あっという間に体のほとんどを食べてしまいました。  でも不思議な事に、おつなは死なずに、まだ生きていました。 「ああ、うまかった。残りは、明日にとっておこう」  おばあさんは頭だけになったおつなを戸棚の中へしまうと、ゆっくり家を出て行きました。

  • Shersy

     それでもおばあさんは、階段を登ってきます。  おつなはもう一度、カヤの実を口に入れて、  カチン! と、噛みました。 「何だか、嫌な音だね」  でも言うだけで、足を止めようともしません。  足音が、どんどん近づいてきます。  おつなは、怖くて怖くて息が詰まりそうです。 (お願い! あっちへ行って!)  おつなは思い切って最後のカヤの実を噛んで鳴らしましたが、もう、おばあさんはびくともしません。 「ふふふ、におうぞ、におうぞ」  おばあさんは二階に来て、そこら中をかぎまわりました。 (ああ、もう駄目!)

  • 广州Mark

     おばあさんは二階に来て、そこら中をかぎまわりました。 (ああ、もう駄目!)  おつながつづらの中で手を合わせた時、がばっと、ふたが開いたのです。 「おおっ、いた、いた。今日は、お前を食いに来たよ」  おばあさんはおつなを引きずり出すと、足からムシャムシャ食べ始めて、あっという間に体のほとんどを食べてしまいました。  でも不思議な事に、おつなは死なずに、まだ生きていました。 「ああ、うまかった。残りは、明日にとっておこう」  おばあさんは頭だけになったおつなを戸棚の中へしまうと、ゆっくり家を出て行きました。

  • 广州Mark

    おつなはもう一度、カヤの実を口に入れて、  カチン! と、噛みました。 「何だか、嫌な音だね」  でも言うだけで、足を止めようともしません。  足音が、どんどん近づいてきます。  おつなは、怖くて怖くて息が詰まりそうです。 (お願い! あっちへ行って!)  おつなは思い切って最後のカヤの実を噛んで鳴らしましたが、もう、おばあさんはびくともしません。 「ふふふ、におうぞ、におうぞ」  おばあさんは二階に来て、そこら中をかぎまわりました。

  • 广州Mark

    ヒッヒヒヒ。そんなら、明日の今頃、また来るでな  おばあさんは灰だらけの口でニヤリと笑い、外へ出て行きました  次の日、おつなは怖くて仕事も手につきません  おばあさんが来る頃になると、カヤの実を三粒持って、二階のつづら(→衣服などを入れるかご)の中へ隠れました  やがて、おばあさんがやってきました。 「おや、いないのか  しばらくいろりのまわりを歩いていたおばあさんは、階段を登り始めました。  おつなは、おばあさんを驚かそうとして、  カチン! と、カヤの実を噛みました。  おばあさんは、その音にハッとして足を止めます。 「はて、何の音かな?」  それでもおばあさんは、階段を登ってきます。

  • 广州Mark

    むかしむかし、あるところに、おつなという女と、その婿(むこ)が住んでいました。  ある日、婿は仕事で遠くへ行く事になりました。 「なるべく早く戻って来るから、しっかり留守を頼んだぞ」  婿が出かけたあと、おつなは一人でなわを編んでいました。  するとそこへ見知らぬおばあさんがやって来て、おつなの編んでいるなわをいろりにくべたのです。 「なっ、何をするんだよ!」  おつなが止めても、おばあさんは知らん顔です。  そのうちに燃えてしまったなわの灰を、おばあさんはムシャムシャと食べ始めたではありませんか。 「・・・!  おつなはびっくりして逃げ出そうとしましたが、体が震えて立ちあがる事も出来ません