ろくべえ 待ってろよ

ろくべえ 待ってろよ

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ろくべえ 待ってろよ

ろくべえが穴に落ちているのを最初に見つけたのはえいじくんです。「まぬけ」とかんちゃんが言いました。
犬のくせに、穴に落ちるなんて実際に間抜けです。穴は深くて真っ暗です。鳴き声でろくべえと言う事はわかりますが姿は見えません。
みつお君が家から懐中電灯を持ってきました。照らすと、上をむいて泣いているえくべえが見えました。

「ろくべえ 。がんばれ」
えいじくんが大きな声で叫びました。
「わんわん」
嬉しいのか、ろくべえの鳴き声は前より大きくなりました

「ろくべえ がんばれ」
みんな口々に言いました。
しかし、頑張れと叫ぶだけではどうにもなりません。第一、ろくべえは何を頑張ったらいいのでしょう。誰かがロープをつけて、下に降りていけば良いのでしょうが。それは1年生に無理です。高学年の子はまだ学校です。今日は日曜日でないので、お父さんはいません。

困った困った

みんなで相談して、お母さんを引っ張ってきました。覗き込んで、お母さんたちはわいわい がやがや言いました。「むりよ」としろうくんのお母さんは言いました。「そうだわ。男でなくちゃ。」
とかんちゃんのお母さんも言いました。

「けち。」とかんちゃんは口答えをしました。
「僕が降りていく」かんちゃんは男らしく言いました。「許しません。そんなこと。」かんちゃんのお母さんは怖い顔していいました。
「深い穴の底にはガスが溜まっていて、それを吸うと死ぬことだってあるんですよ」みんな、顔を見合わせました。
どうしよう。
早く助けてやらないと、ろくべえが死んでしまう。

お母さんたちは、やっぱりワイワイガヤガヤ言いながら帰ってしまいました
「けち」とかんちゃんが言いました。
「けち」えいじくんも言いました。
ろくべえが丸くなってしまったので、みんな心配になってきました。
「ろくべえ。」呼びかけても、ろくべえはちょっと目を上げるだけです。
「ろくべえ。元気だしぃ。」
えいじくんはそう言って、「どんぐりころころ」の歌を歌いました。
もっと景気のええ歌を歌わなあかん」
かんちゃんは、大人のようなことを言って「おもちゃのチャチャチャ」を歌い出しました
みんなも歌いました。
ろくべえはやっぱりちょっと目を上げるだけです。

ろくべえはシャボン玉が好きでしょ。シャボン玉を吹いてあげたら、元気が出るかも。」みすずちゃんが優しい声で言いました。ろくべえはシャボン玉を見ると食べ物と間違えるのか、すぐ飛びつきます。

みすずちゃんはそれを思い出したのです。

みんな、家へ飛んで帰りました。ストローと石鹸水を持ってきました。それから、競争のようにして、シャボン玉を吹きました。だけどろくべえはぴくりとも動きません。
どうしよう。どうしよう。みんな、半分泣きそうな顔をしています。そこへゴルフのクラブを振りながら、暇そうな人が通りかかりました。
かんちゃんはろくべえを助けてくれるように頼みました。「どれどれ」その人は穴を覗き込んでから、言いました。犬でよかったなぁ。人間やったら、えらい こっちゃ。」
助けてくれるのかと思ったのに、その人がそう言っただけで行ってしまいました。

もう誰もあてにできません。みんな口をきゅっと結んで、頭が痛くなるほど考えました。
「そや。」
突然かんちゃんが大声を出しました。「みすずちゃんのとこのクッキーをかごの中に入れて下ろしたら…」
なるほどと、みんな思いました。

クッキーはろくべえの恋人です。ろくべえは喜んでカゴに乗ることでしょう。そこを釣り上げると言うわけです。

めいあん。めいあん。
「クッキーを連れてくる。」みすずちゃんは言いました。えいじくんやみつおくんたちはかごとロープを取りに帰りました。1年生ですから籠とロープを結ぶのにとても時間がかかりました。
でもやっとできました。クッキーをかごの中に入れました。

そろり そろり 
そろり そろり
そろり そろり

ぐらっ。
「あっ」
もう少しで落ちそうでした。
危ない。危ない。

やっと着きました。

「あれぇ。」

みすずちゃんはとんきょうな声をあげました。
だってクッキーはかごからぴょいと飛び出てろくべえとじゃれあってなんか いるんですもの。
「まぬけ。」
と、かんちゃんが怒鳴りました。

「ちえっ。」
と、しろうくんも舌打ちしました。
どうしよう。2匹とも帰れません。
「あれぇ。」
またすずちゃんが声を出しました。クッキーがまたかごの中に入ったのです。

クッキーを追いかけていたろくべえもぴょんと飛び乗りました。

しめた。
そら。いまだ。

「わあっ。」
みんな大喜びでロープをひきました。








一年级小学生救小狗的故事

小狗掉到又深又暗的井里,小朋友们发现了,想尽各种办法去救它出来。

他们一边给它唱歌打气,一边叫妈妈来帮忙,但是都说没办法

然后孩子们给它吹肥皂泡打气,见到有一位闲鱼叔叔拿着棒球棒路过,请他帮忙,这位叔叔也没有要救的意思。

最后,孩子们用绳索和篓子把狗救出来了。














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