青いボタン
著者:小川 未明 読み手:緒方 朋恵
小学校時分の話であります。
正雄の組へ、ある日のこと知らない女の子がはいってきました。
「みなさん、今日から、この方がお仲間になられましたから、仲よくしてあげてください。」と、先生はいわれました。
知らない人がはいってくることは、みんなにも珍しさを感じさせました。正雄ばかりではありません。他国からきた人に対しては、なんとなくすこしの間ははばかるような、それでいて早く親しくなって、話してみたいような気持ちがしたのであります。
それほど、他国の人のだれか、知らない遠い国からきた人だという、一種の憧れ心をそそったのでした・・・
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