初夏

初夏

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渡辺淳一
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  • 醒醒的小口袋

    札幌に初夏が訪れた。   北一条通りのアカシアは白い花に香りをのせ、リラは家々の垣根越し(かきねごし)に浅い紫色のパステルカラーをのぞかせた。北大や植物園の構内にある楡(にれ)の巨木は、深い緑を付け、芝生の上に大きな影を投げかけた。   デパートや大通りの人出で賑わう一角にはスズラン売りが出て、昼休みのOL達が顔に近づけ香りを確かめながら買っていく。 長かった冬から解放されて、人々は抑えられた半年の空白を取り戻すように、一斉に戸外に溢れた。冬の間は雪を避けた人々で賑わった地下街も、いまは見捨てられたように閑散としていた。