【日本の怪談話集】36 壁の中から

【日本の怪談話集】36 壁の中から

00:00
03:36

朗読 Web団 零点
内容 : 壁に塗り込まれたおばあさんが、『おじいさん、いるかい?』
--------------------------------------------------------------

 むかしむかし、あるところに、仲の良いおじいさんとおばあさんがいました。
 二人は、ある晩、
「なあ、ばあさんや。
 どちらかが先に死んだら、お墓には入れないで家の壁に塗り込めよう。
 そうすれば、いつまでも一緒にいられる」
「そうですね。そして死んだ者が壁の中から呼んだら、必ず返事をする事にしましょう」
と、約束しました。
 ところが間もなく、おばあさんがポックリあの世へ行ってしまったので、おじいさんは約束通り、おばあさんの亡きがらを壁に塗り込めたのです。

 すると、その日から毎日、
「おじいさん、いるかい?」
 壁の中のおばあさんが聞いてきます。
「ああ、ここにいるよ」
「何をしているんだい?」
「わら仕事だよ」

 またしばらくすると、おばあさんが聞きます。
「おじいさん、いるかい? 何をしているんだい?」
 一日に何度も聞かれるので、おじいさんはだんだん面倒くさくなってきました。
「誰か、わしに代わって返事をしてくれる者はおらんかなあ?」
 おじいさんがため息をついていると、うまい具合に旅の男がやって来ました。
「すみません。旅の者です。よければ一晩、泊めていただけませんか?」
 それを聞いたおじいさんは、大喜びで言いました。
「どうぞ、どうぞ。
 遠慮なく、泊まっていってくれ。
 その代わり壁の中から、『おじいさん、いるかい?』と、声がしたら、『ああ、ここにいるよ』と、答えてくれんか。
『何をしているんだい?』と、聞かれたら、適当に答えてくれりゃあいい」
「はい。そんな事なら、おやすいご用ですよ」
 旅の男が引き受けてくれたので、おじいさんはやれやれと、お酒を飲みに出かけました。

 留守を頼まれた男は、壁の中のおばあさんの声に、いちいち答えていましたが、何度となく聞かれるので、やがて面倒になってつい、
「うるせえなあ。おじいさんは、酒を飲みに出かけたよ」
と、本当の事を言ってしまったのです。
 すると突然、
 ガバッ!
と、壁が破れて、半分がガイコツの、ものすごい顔のおばあさんの幽霊が飛び出してきました。
「おじいさんは、どこだーー! お前は誰だーー!」
「うひゃあー! でっ、出たーー!」
 男は驚いたのなんの、命からがら逃げて行きました。

おしまい

以上内容来自专辑
用户评论
  • 仅支持数字1314

    这是啥约定啊 怪吓人的 爱到畸形

  • 云胡不疑

    内容:被涂在墙上的老奶奶问道:“老头子,在吗?” 很久很久以前,在某个地方,有一对感情很好老两口。一天晚上,两人聊天“喂,老婆子。 如果咱们谁先死了,就不要埋进坟墓,而是化成灰涂在家里的墙壁上。这样我们就能永远在一起了。”“是啊~如果死去的你在墙内呼唤我,我一定会回答。”就这么约定了。可是没过多久,老奶奶先去了另一个世界,老爷爷按照约定,把老奶奶的骨灰涂在了墙上。于是,从那天开始, “老头子,在吗?” 墙里的老奶奶问。 “啊,我在这里。” “你在干什么?” “在做麦秆活儿。” 过了一会儿,奶奶又问。 “爷爷在吗?你在干什么?”因为一天要被问很多次,老爷爷渐渐变得不耐烦了。

  • 有双下巴的瘦子5

    不知道是不是我胆小,感觉挺恐怖的

  • liminjun

    永远都猜不到下一步会发生什么……

  • 云胡不疑

    “有谁能代替我回信吗?” 老爷爷正在叹气的时候,一个路过的旅人来了。“对不起我是旅行者。如果可以的话,能让我住一晚吗?”老爷爷听了之后非常高兴地说: “请进,请进。别客气,住下来吧。如果从墙壁中传来了‘老头子,在吗?’如果有人这么问,你可以回答‘啊,我在这里’吗? 如果再问‘你在干什么?’你可以随便编一个。” “是的,如果只是做这些,那我很容易就可以做到。”旅人接受了,老爷爷开心地出去喝酒了。独自在家的男人,应着墙里老奶奶的声音,一遍遍回答着,可是不久就嫌烦了。“真烦啊!他出去喝酒啦。”旅人说了真话。咣的一声!墙破了,半张脸在墙里半张脸非常大的老婆婆幽灵飞了出来。 “老头子在哪!?你又是谁?”

  • 云胡不疑

    “哇!!闹鬼啦!!” 男人吓了一跳,逃命去了。 故事完