第3課
私の自画像
文例
私は身長が百70センチぐらいの、中年男です。
鼻が平で、目が小さく、耳こそは大きけれど、そのためにはなんの得もしていません。至って平凡な顔立ちをしています。着ている服も平服で、ひどく不格好な時さえあります。あまり痩せているので、男たちを格好よくみせるどんな高級な服でも、私の体に纏うと、中身と釣り合わず、良いものには見えません。そのような自分の「特色」を」悟ったのは三十過ぎてからのことでしょうか、それ以来ブランド製品は一切買わないことにしてきました。
私は金銭、地位、利益などに対しては、極めて諦めが早いです。顔に自信がないので、異性に対しても引っ込みがちで、積極的ではありません。子供の時から、口下手で、上司の前に出るのは何よりの不得意なことでした。ですから、およそそんなことでとことんまで落ち込んだとか、遮二無二に頑張ったといった経験もありませんし、少しでも他人から誉められると有頂天になってしまいます。いい年しているのにうぶなのです。
そのせいか、ひとには親しみをもたせやすいようです。およそどんな人の競争相手にもなりえないから、友達はいっぱいいいます。自分の身にどんなことがあっても、人の前に出ると笑みをたたえて、人のためにいろいろな身の上相談に乗ってやったりしますので、よく「呑気だ」とか「悠然自得だ」とか言われています。その実全然そうではないのですが。
私にも頑固なところがあります。一度自分が正しいと思ってしまえば一歩も譲りません。特に仕事の上ではそうなのです。そのために友達を傷つけたこともよくありますが、しかし、そんなところに、私の隠れた自我があったのかと思います。
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