BGM:Felicity (幸福) - Deep Joy
3
王子さまがどこから来たのかわかるまで、僕には時間がかかった。王子さまはたくさん質問をするのに、こちらがたずねることには、まるでおかまいなしのようだったからだ。
我花了很长时间才弄明白他到底是打哪儿来的。小王子问了我很多问题,但对我的提问,他好像压根儿就没听见一样。
少しずつ、なにもかもが明らかになっていったのは、たまたま王子さまの口から出たことばが、つながっていってのことだった。たとえばはじめて僕の飛行機を見たとき(飛行機は描かないでおく。僕には複雑すぎる)、王子さまはこう聞いたのだ。
他不经意间说的话慢慢向我泄露了他的来历。就像他第一次看到我的飞机(飞机我就不画了,那样的画对我来说太复杂了),他问我:
「そこにある物は、なに?」
“这是什么东西?”
「物じゃない。これは飛ぶんだ。飛行機さ。僕の飛行機」
“这不是东西,这是一架飞机。是我的飞机。”
そうして僕は、自分が飛べるんだと、得意になって教えた。すると王子さまは、大声になった。
我很得意地告诉他我会飞。他于是失声叫道:
「えっ!きみ、空から落ちてきたんだ!」
“啊!你是从天上掉下来的!?”
「そうなんだ」今度は少し弱気になって、僕は答えた。
“是啊。”这回我则略带沮丧地回答。
「ああ!それはいいや!……」
“啊!这真有趣!……”
そうして王子さまは、とてもとてもかわいい声で笑い出したが、僕のほうはかなり腹が立った。不時着と言う災難は、まともにとってほしかったのだ。ところが王子さまは、こう続けた。
小王子迸出一串清脆的笑声,我大受刺激。我希望别人能严肃地对待我的不幸。之后他补充说:
「じゃあ、きみも空から来たんだね!どの星から?」
“那你也是从天上来的!你是从哪个星球呢?”
僕ははっとした。なぜ王子さまがここにいるのかという謎に、ひとすじの光が差したようだった。そこですかさず聞いてみた。
立刻,我从中隐约看到关于他神秘由来的一线微光,我突然问道:
「それじゃきみは、よその星から来たの?」
だが王子さまは、答えなかった。僕の飛行機を見つめながら、そっと首をふっただけだった。
“那你是从另一个星球上来的?”但他不回答。看着我的飞机,他轻轻地摇了摇头。
「そうだね、これじゃ、そんなに遠くからは来られないね……」
“也是,就这玩意儿,你不可能从很远的地方来……”
そうして、物思いに沈んだ。長いあいだ、そうしていた。やがて、ポケットから僕のあげたヒツジをとりだすと、今度はその宝物を、しみじみとながめつづけた。
说完,他便陷入了长长的冥想。之后,他从口袋里掏出我画的小羊,看着他的宝贝看入了神。
<よその星>のことを少しだけ聞いて、僕はどんなに興味をかきたてられたことだろう。なんとかして、もっとくわしく知りたかった。
你们可以想到、这个关于“别的星球”的半遮半掩的隐情让我多么好奇。我于是努力想知道更多:
「きみはどこからきたの、ぼうや!<ぼくのところ>ってどこ?僕のヒツジをどこへ連れていくつもり?」
“你打哪儿来,我的小家伙?你那儿是哪儿?你要把我的小羊带到哪儿去?"
しばらくじっと考えてから、王子さまは言った。
「きみのくれた木箱だけど、あれは夜、ヒツジの小屋にできるからいいよね」
沉思了一会儿,他回答我说:“好在你给了我箱子,到晚上,它就可以给小羊当房子住。”
「そうさ。きみがいい子なら、昼間昼間ヒツジをつないでおく綱もあげるよ。それから綱を結ぶ杭も」
“那当然。如果你乖,我还可以给你画一条绳子,这样白天你可以拴住它。连着绳子的短木桩也可以画给你。”
だがこの申し出は、王子さまの気にさわったようだ。
我的建议似乎让小王子有些不开心:
「つないでおく?変なの!」
“拴住它?多奇怪的主意!”
「でもつないでおかなかったら、どこかへ行って、いなくなっちゃうだろう」
“但你如果不拴住它,它就会到处乱跑,它会跑丢的。”
すると僕の友は、また笑いだした。
「行くって、どこに!」
我的朋友又爆出一阵笑声:“你以为它能跑到哪儿去!”
「どこだって。ずうっと、まっすぐ……」
“要说哪,随便哪儿,径直向前跑……”
すると小さな王子さまは、まじめな顔になって言った。
「だいじょうぶなんだ。ほんとうに小さいから、ぼくのところは!」
这时,小王子认真地解释说:“没关系的,我那里是那么小!”
それから、なんとなく少し悲しそうに、言いたした。
「ずうっと、まっすぐ行っても、そんなに遠くには行けないんだ……」
接着,他似乎有些伤感地补了一句:“径直跑它也跑不了多远……”
这个小故事讲的好棒啊。