女生徒(三)

女生徒(三)

00:00
01:59

    だけど、やっぱり眼鏡は、いや。眼鏡をかけたら顔という感じが無くなってしまう。顔から生れる、いろいろの情緒、ロマンチック、美しさ、激しさ、弱さ、あどけなさ、哀愁、そんなもの、眼鏡がみんな遮《さえぎ》ってしまう。それに、目でお話をするということも、可笑《おか》しなくらい出来ない。

 眼鏡は、お化け。

 自分で、いつも自分の眼鏡が厭だと思っているゆえか、目の美しいことが、一ばんいいと思われる。鼻が無くても、口が隠されていても、目が、その目を見ていると、もっと自分が美しく生きなければと思わせるような目であれば、いいと思っている。私の目は、ただ大きいだけで、なんにもならない。じっと自分の目を見ていると、がっかりする。お母さんでさえ、つまらない目だと言っている。こんな目を光の無い目と言うのであろう。たどん、と思うと、がっかりする。これですからね。ひどいですよ。鏡に向うと、そのたんびに、うるおいのあるいい目になりたいと、つくづく思う。青い湖のような目、青い草原に寝て大空を見ているような目、ときどき雲が流れて写る。鳥の影まで、はっきり写る。美しい目のひととたくさん逢ってみたい。


       不过,眼镜还是很讨厌。戴上眼镜之后就感觉不到人脸的存在了。从脸部生出的种种情绪,比如浪漫、优美、激动、软弱、天真无邪、哀愁,所有这些,眼镜都给遮盖起来。而且,用眼睛来交流也因此成了无法达成且近乎滑稽的事了。


       眼镜是妖怪。

       或许是因为我自己总是很讨厌自己的眼镜的缘故吧,我一直觉得拥有一双美丽的眼睛才是最棒的。即使看不见鼻子,即使嘴被挡住了,这些都没关系,只要看着那双眼睛,就会让人产生“我一定要更加美好地活下去”这样的想法,如果拥有这样一双眼睛也就足够了。我的眼睛只是大而已,无任何可取之处。盯着自己的眼睛看时,我会很沮丧。就连妈妈也总说我的眼睛很无趣。这就是人们常说的没有光泽的眼睛吧。“煤球儿”,一想到这个词就很是沮丧。原来就是因为这个呀,也太过分了。每当照镜子的时候,我都会痛切地想:好想要一双湿润有光彩的眼睛啊。像碧蓝的湖泊那样的眼睛,像躺在绿草地上望着天空时候的眼睛,云朵不时飘过,映在其中。就连鸟儿的影子都会清晰地映出。真想多多遇上些拥有美丽眼睛的人。

以上内容来自专辑
用户评论
  • 听友235233457

    好好听的声音,点赞小姐姐