(日文版小说)1公升的眼泪-4

(日文版小说)1公升的眼泪-4

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15歳 忍び寄る病魔

  兆し

このごろ何だか痩せてきた。


山ほどある宿題や自由研究で、食事を抜きにしたせいかな?

思っても実行できなくて悩む。自分を責めながらも捗らない。エネルギーが消耗するばかり。もう少し太りたいなあ。

明日からは、計画表をむだにしないように行動しよう。


雨がしとしと降っている重いカバンと手提げ、おまけに傘をさしての登校はきらい。やだなあ、と思った途端、家から100メートルくらい先の小石の敷いてある細い道で、突然膝がガクッとなってずっこけた。


あごをひどくぶった。そっとさわってみると、ベトっと血がついた。散らかったカバンや傘を拾って、まわれ右して家へ帰った。


奥の方から母が、

「忘れ物したの?早く行かんと遅刻するよ」

と言いながら、玄関まで出てきた。

「どうしたの?」

でも泣くだけで何も言えない。


母は血だらけの顔を手早くタオルで拭いてくれた。割れた傷口に砂がくいこんでいた。

「これは医者へいかにゃあいかんわ」

と言って急いで濡れた服を着替えさせてくれ、傷口にピタッと絆創膏をあて、車に飛び乗った。


麻酔もかけず、ニ針縫う。自分がドジだから、痛くても歯を食いしばって我慢した。それより、急に仕事を休ませてしまったお母さん、ごめんなさい。

運動神経が鈍いから手を前にでなかったのかと、痛むあごを鏡で見ながら思った。

でも、あごの裏でよかった。まだ嫁入り前の女の子だから、見えるところに傷が残ったらお先まっくら。



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