第1章 10感動から導かれた夢

第1章 10感動から導かれた夢

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  • milibaby米莉

    ⒉僕は、何の事か思い当たらず、きっと間抜けな顔をしていたと思います。先生は、僕の肩をポンと叩いて、「毎日のお掃除の時間、汗を流して、一生懸命やってくれているのに感心しているよ。」と、言ってくれたのです。掃除の時間は、余分な事を考えず集中できる好きな時間です。でも、誰からも褒められたり、お礼を言われた事はありません。僕は先生の手の感触が残る肩の先から、魔法が解けて、石から人間に戻っていくような感じを覚えました。

  • milibaby米莉

    ⒊道に転がっている石ころのような僕を、見てくれている人がいたんだと思った瞬間、灰色がかった学校の廊下が、絵の具で色付けしたような光景に変わりました。 そんな先生との出会いから2年が経ち、僕は中学三年生になりました。学年が変わる度に、たくさんの先生方と出会い、時には大きな手で力強く引っ張って貰い(もらい)、そして、時々、立ち止まっては、立ち位置を確認する事を教えて貰いました。自分を認めて貰う事は、何よりの感動であり、そんな先生方との出会いは、僕の今までの十四年の道のりの中で、最も感動した事です。 この感動を未来の生徒に感じても貰えるように、僕の将来の夢は、教師を目指す事になったのです。

  • milibaby米莉

    译文

  • milibaby米莉

    単語: ⒈希薄(きはく):不充实,缺乏热情。 ⒉すれ違う:错过,交错。 ⒊間抜け(まぬけ):愚蠢,蠢笨。 ⒋余分(よぶん):多余,剩余,额外。 ⒌引っ張る(ひっぱる):拉,拽,牵引。 ⒍道のり:路程,行程。

  • milibaby米莉

    感動から導かれた夢 僕は中学生になりました。新しい制服、初めて合う先生、少し大人になったクラスメイトに、皆、興奮気味だったのに、僕は相変わらず、感情線がまっ平らのままでした。担任の先生は女の先生で、名前もすぐ出てこないような希薄な中学生活が始まりました。 そんな、ある日の下校時、廊下ですれ違った担任の先生が、丸い顔を笑顔だちけにして、 「いつも、有り難う。」と言いました。