【日语共读】8月30日《心》夏目漱石(38)

【日语共读】8月30日《心》夏目漱石(38)

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奥さんは何とも答えなかった。しばらくしてからこういった。

夫人什么也没有回答,过了会儿说:


「実は私すこし思いあたる事があるんですけれども……」

“其实我也猜到了一点儿,不过……”


「先生がああいう風(ふう)になった源因(げんいん)についてですか」

“是关于先生变成那样的原因么?”


「ええ。もしそれが源因だとすれば、私の責任だけはなくなるんだから、それだけでも私大変楽になれるんですが、……」

“是的,如果那就是原因的话,便没有我的责任,单就是这一点,我就轻松多了……”


「どんな事ですか」

“怎么回事?”


奥さんはいい渋って膝(ひざ)の上に置いた自分の手を眺めていた。

夫人望着放在膝上的自己的手,吞吞吐吐的说:


「あなた判断して下すって。いうから」

“我说,请你来判断。”


「私にできる判断ならやります」

“只要我能判断就行。”


「みんなはいえないのよ。みんないうと叱(しか)られるから。叱られないところだけよ」

“可还不能全说,全说了要受责怪的。只能说不受责怪的地方。”


私は緊張して唾液(つばき)を呑(の)み込んだ。

我紧张的咽了口唾沫。


「先生がまだ大学にいる時分、大変仲の好(い)いお友達が一人あったのよ。その方(かた)がちょうど卒業する少し前に死んだんです。急に死んだんです」

“还是在大学的时候,先生有一位相当要好的朋友。他在刚好要毕业之前死了。死的很突然。”


奥さんは私の耳に私語(ささや)くような小さな声で、「実は変死したんです」といった。それは「どうして」と聞き返さずにはいられないようないい方であった。

夫人耳语似的小声对我说:“其实是自杀。”听她这么说我不能不反问一句:“为什么?”


「それっ切りしかいえないのよ。けれどもその事があってから後(のち)なんです。先生の性質が段々変って来たのは。なぜその方が死んだのか、私には解らないの。先生にもおそらく解っていないでしょう。けれどもそれから先生が変って来たと思えば、そう思われない事もないのよ」

“只能说到这里啦。但从那件事以后,先生的性情就渐渐变了。他为什么死我可不知道,恐怕先生也不知道吧。但是,如果说先生以后就变了,大概就只有这件事了。”


「その人の墓ですか、雑司ヶ谷(ぞうしがや)にあるのは」

“杂司谷的墓,就是他的吗?”


「それもいわない事になってるからいいません。しかし人間は親友を一人亡くしただけで、そんなに変化できるものでしょうか。私はそれが知りたくって堪(たま)らないんです。だからそこを一つあなたに判断して頂きたいと思うの」

“这也是不能说的。可是一个人只失去一个好朋友,就会起那么大的变化么?对此我太想知道了,所以我想请你来判断一下。”


私の判断はむしろ否定の方に傾いていた。

我的判断,不如说是倾向于否定的。



以上内容来自专辑
用户评论
  • 埃拉舞幽

    花儿,我喜欢的音乐

  • lgop34gbss3guujunfgs

    很棒

  • 巫宜鸿

    这书在哪里有卖?

  • 火火霍

    好听

  • 官人家的老爷焘飞飞

    听见这个音乐就像唱歌,赛闹,带帽扫。。。。

  • 1581822vsud

    很好听,读的超好