今天的节目的故事,依旧来自日本百物语——《起き出した死人》
由于篇幅较长,今天只朗读故事前半段。
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节目最后的歌曲,来自歌手天野花的《無題のラブソング》
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日が暮れて、困っている。ひと晩、泊めてもらえぬか」 「それは、お気の毒に。こんなところでよかったら、どうぞ」 老婆は心よく男を迎えると、いろりのふちに座らせました。 「あいにく夕飯をすました後で、何もないが」 「いや、飯の心配はいらない。遅くなると思い、町ですましたところだ」 男は魚の入ったカゴを、こわきに置きました。 老婆はそのカゴにチラッと目をやったあと、すぐ笑顔に戻って言いました。 「お客さん。実はどうしても隣の家まで行かないといけない用事があって、ほんのしばらく留守にするよ」 「隣の家? この暗いのにか?」 「なに、この原っぱの先に、わしの親戚の家があっての。慣れているので。
わしの一言で、腰を抜かしおったぞ」 さて、男は町で魚を仕入れて、それをかついで村へ戻って行きました。 ところが町でキツネの事を話して歩いたおかげで、帰り道の途中で日が暮れてしまいました。 (困ったな。月明かりもないこんな山の中で、野宿をするわけにもいかんし) 男が暗闇の中を手探りで歩いていると、向こうの方に明りが見えました。 (しめた。あそこで泊めてもらおう) 男が明りの方へ近づくと、そこには古びた家が一軒だけたっていて、戸の破れから中をのぞくと白髪(はくはつ)の老婆(ろうば)が一人で糸をつむいでいました。 気味の悪い老婆でしたが、男は思い切って戸を開けました。
むかしむかし、一人の魚売りが魚を仕入れる為に、町へつながる山近くの野道を歩いていると、キツネたちが二、三匹かたまって日なたぼっこをしていました。 (しめしめ) 男はキツネをおどかしてやろうと思い、草のかげに隠れてこっそりと近づき、いきなり立ち上がって叫びました。 「わっ!」 さすがのキツネも飛び上がって驚き、転がる様に山へ逃げて行きました。 男はそれを見て、大喜びです。 「あはははは。あのあわてよう。あんなキツネにだまされるなんて、よっぽどまぬけな人もいるものだ」 男は町で会う人ごとに さっきの出来事を自慢げに話しました キツネは千日先の事でもわかるというが、やっぱりただのけだものだ
慣れているので、ほんのひとっ走りじゃ」 老婆はそう言うと、真っ暗な外に出て行きました。 男は一人になると、急に心細くなりました。 知らない老婆とはいえ、二人でいる方が落ち着きます。 (ばあさん、遅いなあ。早く帰って来ないかなあ) 男は何度も戸を開けて外を見ましたが、おばあさんが帰って来る様子はありません。 ただ、野原の草がザワザワと風にゆれるばかりです。