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子泣きじじいとは、親に捨てられたまま、おじいさんになった妖怪です。 泣き声で人をおびき寄せては抱き上げられる様にしむけて、そしていったん抱かれたら、そう簡単には離れてくれません。 「エーン、エエーン、町へ行きたいよう」 子泣きじじいはそう言って、ますますしがみついてきました。 「そんな事を言ったって、町までしがみついてこられたら、商売どころではなくなっちまう。・・・そうだ」 あめ屋は泣き続ける子泣きじじいの口に、あめ玉をひとつポイと放り込みました。 すると子泣きじじいは、こんなに甘くておいしい物はなめた事がないらしく、ピタリと泣きやむとニッコリ笑いました。 「おじちゃん。もうひとつ
三、四才の男の子が泣いたまま座り込んでいました。 「おおー、よしよし。 もう、泣かんでもよいぞ。 おじさんが、だっこしてやろう。 それにしても、親はどこへ行ったんじゃ?」 あめ屋は、男の子をひょいっと抱き上げてびっくり。 「うわっ! 子泣きじじいだ!」 なんとその男の子は、体は子どもなのに顔がおじいさんだったのです。 あめ屋はびっくりして投げ捨てようとしましたが、子泣きじじいは泣きながらしがみついて離れません。 「しまった! うっかり、抱き上げるんじゃなかった! 一体、どうすればいいんだろ? こら、泣くんじゃない! 泣きたいのは、こっちだよ」
むかしむかし、旅のあめ屋が山を越える途中で、道に迷ってしまいました。 日が暮れて薄暗くなってきたので、あめ屋はとても心細くなりました。 「恐ろしい物が出ないといいが・・・。でも、こう言う時に限って、何かが出るんだよな」 あめ屋が恐々歩いて行くと、どこからともなく子どもの泣き声が聞こえてきました。 「ほら、やっぱりだー! やっぱり、出やがった。 ・・・おや、子どもか? こんな山の中で、子どもが泣いとるぞ。 こりゃあ、ただごとじゃないな」 泣き声をたよりに男がやぶをかきわけて行くと、三、四才の男の子が泣いたまま座り込んでいました。
我也梦到过一次考试答案
あめ屋が一軒の家の戸を叩いて助けを求めたところ、出て来たのは何と、さっきの子泣きじじいです。 「おじちゃん。もうひとつおくれ」 「うひょーっ!」 あめ屋は目を回して、その場にバタンと倒れてしまいました。 次の朝、目の覚めたあめ屋が辺りを見回すと家などなく、山の中の道ばたに空っぽのあめの箱が転がっているだけでした。 おしまい